その壁は簡単ではない




ツアー250大会、ヨハネスブルグの2回戦が本日行われました。

vs Karol Beck 6-3 5-7 0-6 で2回戦敗退です。。

ライブストリーミングで見ることができ、今年初めてのリアルタイム観戦になりましたが、絶賛応援する身であっても今日は色んな意味で惜しさを痛感させられた試合となりました。


第1セットは1-1からのサービスゲームで先にブレイクを許しますが、即ブレイクバック。
立ち上がりからしばらくベックの1stサーブはなんと20%ほどで、全く入らないわショットもすぐアウトするわで、添田くんはほとんど何もしなくてもゲームが積み重なっていくような状態でした(笑)
添田くんの1stサーブはこのところ見られなかった確率のよさで、60%真ん中あたりで推移。

そこから変化が現れ始めたのがセット終盤の5-2からのリターンゲーム。
デュースから何度もゲームポイントを握られしのぐ中でダブルフォルトがらみで1回だけセットポイントが訪れましたが、ここを取りきれず、キープを許したのが今思うと流れが変わるきっかけになったのではないかという気がします。

セット終盤、ベックのサーブが徐々によくなり始め、それとともにショットのミスも少なくなっていきました。
相手に反撃ののろしをあげさせてはならない大事な場面で、2連続ダブルフォルトから2ブレイクポイントを与えてしまいます。ここはストレートでキープできましたが、ショットにもちょいちょいミスが出始め、1stも徐々に入らなくなってしまいます。
いやな予感がしつつ第2セットへ。


案の定、セットが変わると相手はしっかり調子を戻してきて、次第に形勢が逆転していきます。

ブレイクポイントこそ与えませんでしたが、第1セットのように相手が簡単にミスをしてくれないので、ラリーは長くなり、最近の添田くんのよさとも言える「ベースラインから下がらずにしっかりボールを捉える」姿は見られず、以前のようにどうも後ろに下がり気味。
ラリーを続けているようでも、どうしてもボールは浅くなり、徐々に攻められる格好に・・・。
そういえば「今のポイントを取る形の理想」であるはずのネットプレイは今日の試合通して一度も見られませんでした。
5-6からのサーブで、一旦30-0としながらもセットポイントを握られ、そのまま第2セットは落としてしまいました。

この2セットを通じて気になったのは、浅くなったボールに対して、ベースラインから大きく中に入ってのフォアの決めショットがことごとくネットだったことです。5本位あったのではないかと思います。

チャンスボールにはミスも多いものですが、序盤のなんだか気の抜けるような展開でちらつき始めた「勝ち」に、必要以上に堅さが出てしまったのかもしれません。


そしてファイナルセット。
立ち上がりが肝心なファイナルセットは2ブレイクポイントを握られるもデュースに戻しましたが、キープを出来ず0-2。そして、次のリターンゲームでは相手のゲームポイントからデュースに追いつくもブレイクできずに0-3。

第2セット後半から5ゲーム連続で取られ、添田くんの集中はそこで切れてしまったようにも見えました。最後はラリーも余り続かず、11ポイント連続で取られてしまいました。


これははっきり言えることですが、今日は勝てる試合でした。
でも、序盤に訪れたチャンスからそこで相手の復調の芽を摘むべきがその調子に合わせてしまい、逆にそのチャンスを与えてしまったのは大きな反省点だと思います。

でも、負けた上で思うのは、今日は決していいプレイだったとは言えないし、相手の不調により勝ちをもらえたとしても、そういう「たなぼた勝利」が新しいステージへの扉を開くべきものではないということです。

プロにとって「勝利」がいかに大切か、それはもちろんよく分かっています。
でも、今日に関して言うと、試合の中での微妙な流れの変化を逃さず、勝利をたぐりよせたベックは見事でした。


ずっと感じていることだけど、壁は想像以上に厳しいです。でも、これまでもこつこつとひとつひとつ階段を上がってきたのです。これからもそれを続けていけばいい。
チャンスはいつでも訪れるし、その時こそそれにふさわしい素晴らしいプレイで扉をこじ開ければいいのではないかと思っています。


少し残念な結果には終わりましたが、今大会はシード選手にも勝て、今年初のツアー本戦でいきなり勝利ととても実りのあるものになったのではないかと思います。
来週は508ポイント。110位付近に浮上です。


来週はイタリアのベルガモチャレンジャーに出場です!
当初エントリーしていなかった50位のセッピ(添田くんと仲がいいんだそうです^^)がワイルドカードで出場することになり、添田くんは第6シードとなりました。

>>ベルガモ公式サイト




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コメント(2)

  1. ふー。
    相手はダブルを倒しての勝ち上がりだったのですね。
    俺はスコアは見たけど、ストリーミングは見れなかったです。
    ATPツアーでシードを倒しての1勝をまずは素晴らしいと思います。

    俺が思うのは、どのレベルであれラリーで互いのショットがかみ合ってそのレベルでの質の高いラリーが展開されて、質の高い試合になって、それに勝つと良いというわけじゃないってことです。

    さぶさんの記事からの想像だと、添田君はかみ合わずに苦労していた相手にチャンスを与えてしまったのですね。そのことは残念です。棚ボタ勝利と言うくらいのものだったとしても欲しかったですね。そうすればなんであれ、次がまたある。

    もう扉は開かれてますよ。あとは踏み出した足をひっこめずに進んでいくだけだと思います。

    rymon

  2. なんであれ勝てば次がある、その通りです…。
    またチャンスは来ると思いますが、逃した魚は大きかったですね…。
    だからこそ、チャンスを逃さずに勝ちをもぎ取った1回戦が見たかった。

    それをしっかり受け止めてまた頑張って欲しいです!

    sabumasa

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