ローランギャロス2011 観戦記(3) 会場編
2011年6月4日
ローランギャロス観戦レポートの第3回は、会場編です。
今回は、添田ファンでない方にも広く広くぜひ見て楽しんでいただきたい内容です!
自分の観戦旅行備忘録も兼ねており、ちょっと長くなりますが、写真盛りだくさんと説明で私が見てきたローランギャロスの魅力を大公開します!
自分が会場に行っているような気持ちになってお楽しみください(^^
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観戦記(1) 1回戦 vs ミハイル・ユーズニー ~新たなるステージへ
観戦記(2) 添田豪写真集(動画付き)
も合わせてご覧ください。
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私がパリで取った15区のホテルから大会の会場まで、地図を見たところ大雑把に言うと大通りをずーっと歩いて約30分。
・・・ということで、大会初日は少し早めに出て徒歩通勤(笑)にチャレンジしてみました。
ひたすら歩いていると、ツアーやデ杯でよく見かけるスポンサー企業のお店が!!!
感動して思わず撮影してしまいました(笑)
BNP PARIBASとは、フランスの証券会社で、1973年以降ローランギャロスのメインスポンサーを勤めています。
パリの街中のいたるところで支店が見られました。
日本のサイトにもテニスとの関わりについてページが作られてます。
>>BNPパリバとテニス
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会場の最寄り駅であるPorte d’Auteuill あたりに着くと、明らかに人の流れが一方方向になり、こっちが会場なんだな、と分かるのですが、その道を見ると、10メートル間隔ぐらいで「会場はこっちよ」マークが入っていて、俄然テンションが上がってきます!
このマークは、メトロの改札を出てから地上に出るまでの通路にもずっと続いています。
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会場に入る前に、荷物チェックがあります。
他の大会のことは分かりませんが、ローランギャロスは厳しい方ではないかと思います。私もノートPCが引っかかってしまい、2ユーロを払いクロークに預けなくてはなりませんでした。。
他にも、スーツケースなどの大きな荷物、ヘルメット、ポットなどは持ち込み禁止の対象になっているようです。カメラはOKのようです。
荷物チェックを終えると、eチケットの発券・パスポートチェックと続き、ついに会場の中へ!!
(チケットについては、後日別の記事で紹介します)
・・・の前に、会場のMAP。
これがあることで、より鮮明に雰囲気をイメージすることができるのではないかと思います。
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一番最初に見たのは初日の第1試合、錦織ルー戦。アザーコートの中では最も大きい2番コートです。
天気がとてもよく、慌てて日焼け止めを塗りました(笑)
目の前には、2006年の大会Tシャツを着た若者が。。
一番最初に「海外のトーナメントに来たんだ!」と実感した瞬間でした。
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どの大会を見ても思うことですが、ボールパーソン達は本当に働き者です。
彼らは2交代?で編成されているようで、交代の時には走ってコートを出ます。
特にグランドスラムともなると、事前トレーニングなどもあるそうで、本当によく訓練されていて、その表情は常に真剣です。
決勝後のスピーチで選手が彼らにお礼を述べたくなる気持ちがよく分かりました。
そして、こちらは休憩中。見ていてこちらもほのぼのしてきます(^^
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コートチェンジ間のコート整備はクレーコートならではですが、ネットをリサイクルしていました。
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メインコートであるフィリップシャトリエ。
グランドスラム開催国の国旗が掲げられています。
どのように繋がっているのかは分かりませんでしたが、ショートコート同士配線で繋がっており、TVカメラがコートを行き来していきます。
パリ市街地から空港が近いということもあり、度々飛行機雲が見られましたが、ウォズニアッキ対クルム伊達公子選手の試合の時、それが余りにも綺麗なので、つい撮ってしまいました。
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フィリップシャトリエの角には、度々パフォーマンスの人たちがいました。
その中で、これはアートの国フランスらしいな~と思ったので、動画を撮ってみました。
タイミングが合わず、写真を撮れなかったのですが、会場内のあちこちで売店の店員たちが皆でよく「オーシャンゼリゼ」の歌を歌っていて、なんだかこちらもニッコリとしてしまいました。
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こちらは第2センターコート・スザンヌランラン手前にある、彼女の銅像です。
その奥にスコア掲示板が写っていますが、ジャパンオープンでも同じですが、実際に観戦をしていると、他コートの進行状況が全く分かりません。
という中で、頼りになるのが会場の数箇所にあるこの掲示板。
見たい試合が被ったりすることもあるので、刻一刻と変わる試合の状況を確認し、また、アザーコートでは入場待ち(2番コート、3番コートにはビッグネームの試合が入ることがざらで、1回戦から満席で全く入れないこともあります)の時間も考えなくてはなりません。
会場がとにかく広いので、コート間の移動時間も考えなくてはいけません。
どの試合を見て、どれをあきらめるかの「見極め」も必要になってきます。
そのコートと銅像の間の横に当たる位置は、選手ラウンジになっています。
銅像のふもとはトンネルになっています。
選手の入り口ではないと思うのですが、たくさんの人が何かを待ち構えるように、下を見下ろしていました。
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フィリップシャトリエとスザンヌランランの間は6番~11番コートがあり、それを挟むように通路があって売店などが並んでいるのですが、椅子までいちいちお洒落(笑)
会場内のどこだったか覚えていませんが、こんな洒落た案内板も!
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そういえば1日分チケットを持っていたにもかかわらず、3番目のショーコートである1番コートには1度も入りませんでした。
この巨大モニターにはフィリップシャトリエの試合が映し出されます。
その下に会場内で最も大きな売店があり、フィリップシャトリエとの間に広がる広場では、それを見たり、休憩をしたりしている人がたくさんいました。
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コートからコートへと忙しく渡り歩いていた私は、会場内でアイスクリームを食べたり、ホットドッグをかじったぐらいでほとんど食事をしなかったのですが、ジャガイモ好きとしては、こういうメニューは見逃せません。
フリット(フレンチフライ)は2.5ユーロです。
こういうところで食べるものに味を期待するものではありませんが、きちんと熱々で美味しく、2度食べました(笑)
他にもピザやサラダ、SUSHI(とあえて表記・・・理由は分かりますよね?)、スコーンなどなど色々ありました。
逆に、会場内で買いまくったのは、写真左のエコカップです。
ドリンクを買った時にプラス1ユーロでこのカップを付けることができ、次回持参すると、1ユーロ返してもらえる・・・というものですが、私はこれを観戦仲間へのお土産にするために、飲み物を買う度にせっせせっせと付けていました(笑)
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疲れたら、こんな感じで木陰でひと休み。
私もちょっと昼寝したりしてました。。
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こちらは7番コートを上から覗く人たち。
会場内やコート脇などいたるところに色とりどりの花が置かれていて、さすがは「花の都」です。
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2番コートと添田くんが試合をした3番コートは、駅から一番近いゲートBを入ってすぐのところにあります。
その前には、男女のシングルスドローが掲示され、沢山の人がここで写真を撮っていました。
もちろん添田くんの名前もバッチリ(^^
その近くにはミニコートがあり、キッズ向けのテニススクールが行われていました。
サーブのスピード測定ブースもありました。
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フィリップシャトリエと2番コートの間の階段。
このふもとで大会初日にユーズニーを見かけましたが、今回は対戦相手ということで私も毅然とした態度で臨み(笑)、写真などは撮りませんでした。
会場内の使用されていないコートで練習をする選手たちは、普通に会場内を歩いており、その姿をたびたび見かけることができます。(トップ5の選手とかはまた違うでしょうが。。)
私が気づいた範囲でも、ユーズニーのほかに、添田くん、錦織選手、コールシュライバーを会場内で見かけました。
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最終日、会場を後にした後、それまで気づかなかったんですが、メトロの入り口にこんな案内板が出ていることに気づきました。
来年も行くぞーーーーー!
(限りなく実現の可能性が低い宣言。。 果てしない話ですが、観戦生涯グランドスラムが夢です 笑)
まだまだ書きたいことはあるんですが、さすがにちょっと長くなってきたので、一旦ここで区切って、次回は「応援・新聞・パリの街編」という感じの内容でお送りしたいと思います。
ローランギャロス2011 観戦記(2) 添田豪写真集(動画付き)
2011年6月3日
ローランギャロスで撮ってきた画像が大量すぎたせいで、ここ数日パソコンがろくに動かなくなり、復旧作業を行っていたので、アップが随分遅くなってしまいました・・・。
(フォルダ自体がバグってしまっていたようで、一旦全て削除して取り込みし直したら元のように動くようになりました)
ということで、ローランギャロス観戦記の第2回は添田豪写真集です!
(観戦記(1) 1回戦 vs ミハイル・ユーズニー ~新たなるステージへ はこちらを)
・・・と言いつつ、添田くんの試合の時は、観戦&応援に集中したいタチなので、プレイ中には余り撮影をしないようにしていて、プレイ中のカットはほとんどありません。。
ということで、今回現地で一緒に応援した添田くん応援仲間のtodoko さんにも写真を提供していただき、2人それぞれが捉えた1回戦ユーズニー戦を時系列でお伝えしていきます。
▲ アップ前、コイントスに向かうところ。ゆっくり準備を行い、上位選手であるユーズニーをネット前でかなり待たせる・・・という大物ぶりを披露(笑)
そして、ベンチの足元を見ると、何種類ものドリンクが。添田くんってこんなにあれこれドリンクを飲み分ける選手だったっけ・・・? とちょっと驚きました。
▲ アップ中。ここでいつも大量の写真を撮りますが、どの試合前もやることは同じなので、撮れるカットはいつも同じという・・・(笑)
▲ 対戦相手のユーズニー。今回彼のカットもいいのがたくさん撮れたんですが、趣旨が違ってくるので、これ1枚だけにしておきます。。
▲ (撮影:todoko) 第1セット。バックハンドで、ベースラインの中に入って早くたたきにいくショットは結構多かったような気がします。
▲ (撮影:todoko) 第2セット。セットごとのお着替えを近頃ルーティーンにしてるんでしょうか。グランドスラムのようなビッグトーナメントになると、ライブストリーミングで試合が見られることも多く(この試合もあったようです)、試合後、観戦仲間さんとの間で「どのウェアが一番似合ってた?」なんていう会話になりました(^^
個人的には、一番好きなのは後に出てくる第3セットですが、添田くんに一番似合ってるのは第1セットではないかと思います。
▲ この写真の時かどうかは覚えていませんが、サーブは200キロ超えすることも・・・! サーブがこの頃早くなっていることは感じていましたが、速度を確認できる機会がなく、この数字にはかなり驚きました。
▲ 何の写真だか分かりますか? ユーズニーにドロップショットを打たれてネット前でスライディングした「跡」です(笑) とても綺麗に残っていたので、せっかくだから撮影してみました。。
▲ 第3セット。今度は黒にお着替えです。
▲ コートチェンジ。これは数秒前に気づいて狙ったカットですが、日の丸をバックにいいカットが撮れました。Twitterのアイコンは現在これにしています(^^
▲ 試合中、最後までずっといい表情をしていました。
▲ 一番最後のポイント、ユーズニーのサービスエースに抗議する瞬間。ベストショットは何度でも掲載します!
▲ ユーズニー、主審との握手後、きちんと観客席に声援の感謝をしていたのが印象的でした。試合中は私も含めて、何人もが日本語で応援をしていました。
最後に試合の動画をひとつ。
第1セット2-3からのリターンゲームです。40-0からアドバンテージまで行きましたが、惜しかったぁ・・・。
撮影しながらも観戦はしっかりしている撮影者の声(笑)が時々挿入されておりますが、何卒ご容赦ください。。
ローランギャロス2011 観戦記(1) 1回戦 vs ミハイル・ユーズニー ~新たなるステージへ
2011年5月30日
22日から25日までたっぷり観戦を満喫し、土曜日にパリから帰国しました。
試合を振り返る今回の記事と、「写真編」「会場編」「チケット編」の4回予定で観戦レポートをお届けします。
・・・と言いつつ、試合を直接見ると、どうも目の前のポイントポイントに集中してしまい、大きな意味で試合を冷静に見ることが難しいタチにつき(笑)、試合を実際に見て感じたことをいくつか書いてみたいと思います。
1回戦 vs ミハイル・ユーズニー 5-7 2-6 4-6
イベントを除く試合を生で見たのは去年のジャパンオープン以来です。技術面ですが、去年のジャパンオープンでは、当時15位のモンフィス相手に素晴らしい試合をしましたが、アクセル全開で飛ばした結果、最後までスタミナが持たなかった。
でも、今回はそれ以上の3セットの試合をしながらもそれが最後まで持続していました。
これは大きな進歩です。
そして、このところの試合で、バックサイドに振られた時に体勢を崩してしまい、次のショットへの切り替えしが悪いなと感じることがあったのですが、今回はそれが見られず、戻りがすごく早くなっていると感じました。
これは浜浦トレーナーによるトレーニングの賜物だと思います(^^
あと、クレーコートには苦手意識を持っているようですが(WOWOWの中継実況より)、この大会はクレーにしては球足が早く、今年から公式球に採用されたBabolatのボールも飛びがいいらしいということもあるかもしれないものの、添田くん自身ストローク主体の選手だし、スライディングに改善の余地はあると感じつつ、クレーの適性は意外と悪くないのではないかという気がしました。
今週からもう芝シーズンが始まってしまいますが、来季はクレーにもっと積極的にチャレンジしてもいいんじゃないかな、と感じました。
対戦相手のユーズニーはプロフィールにも書いてありますが、大好きな選手のひとりです。
このところ調子を落としていて、試合中にもそれを思わせる場面があったり、添田くんの粘っこいプレーに苛立ちをあらわにしたり(まさかのラケットで頭をたたきつけを披露! 幸いというか流血事件の再来にはなりませんでしたが。。)と隙も見せました。
でも、例えば、第1セット添田くんがブレイクバックをして5-5となった後、ユーズニーのリターンゲームは、ユーズニーがストレートで再度ブレイクをしました。添田くんもこの点を記者会見で反省点に上げていますが、ブレイクを許した後のリターンゲームという重要な局面で相手の隙を見逃さずにギアを上げてブレイクができる。そして、ちょっとでも甘いボールが来たら一瞬にして攻撃に転じてポイントを取ることができる。
そういう集中力、ショットの精度の高さはさすがの一言です。
相手が添田くんでなければ「すごいぞーーー >▽<」と大喜びするところですが、今回ばかりは倒したい敵なので「何なんだこの鬼軍曹は ><」という心境でした。。
本当に強かった。
でも、個人的には、相手がトップ選手であってよかったと思っています。
ラッキールーザー(予選決勝敗退選手の復活枠)で本戦入りを果たした去年のウィンブルドンでは、対戦相手が予選勝者というチャンスドローであったにも関わらず、緊張から自分らしいテニスができなかったとインタビューで語っていました。
ところが、今回はトップ選手相手に本気で勝つ気で挑み、最後までその姿勢を貫きました。
ラリーは充分に渡り合えていました。でも、それだけではもちろん勝つことはできません。
そこから先、「勝つために必要なもの」を肌で感じ取ったのではないかと思います。
これから目指すのはツアーで勝てる選手になること、そのために必要な力を付けることです。そのためには何が必要で、自分の目指すものの姿を明確に見られた方がいい。
今は再び100位を割ってしまいましたが、今大会は自分の実力でつかんだ初めてのグランドスラム本戦。100位突破後はエントリー締切の都合でチャレンジャーへの出場が続いていたので、対戦相手のレベルの意味でも、大会のグレードの意味でも、この大会は添田くんが文字通り「新たなステージ」に立った第一歩の大会だったのではないかと思います。
試合前のブログで、その時の心境を「今回でグランスラム本戦は3回目。1、2回目よりは気持ちは冷静にそして燃えています。」と書いていました。
気持ちの上で、上のステージに上がる準備は整いました。結果を出すための準備という意味で、これが一番大切なことではないかと思うのです。
今年で27歳。歩みは遅いかもしれませんが、着実に一歩一歩進んでいます。
その新たなステージに立った瞬間をこの目で見ることができたことは、ファンとしても本当に嬉しかったし、「これを見るためにパリに来たんだ」と、と本当に感慨深いものがありました。
今週出場するノッティンガムチャレンジャーの後は、ロンドン(ツアー大会)本戦、ウィンブルドン(予選から)、そしてニューポート(ツアー大会)本戦・・・と、これだけハイレベルでの試合が続くのはおそらく初めてではないかという連戦が待っています。
努力がすぐ実を結ぶほど簡単な世界ではありませんが、今大会で感じたことをしっかり胸に刻んで、諦めずに挑戦を続けて欲しいと思います!
この写真は、一番最後のポイント、ユーズニーのサービスエースに対する抗議の瞬間です。
ショットとしてはもっといいものもあるのですが、最後の最後まで諦めなかったこの試合を象徴する姿であると同時に、未来につながるすごくいい場面だなと思い、勝手にsabumasaのベストショットに認定することにしました(^^
その他の写真は次の記事でアップしたいと思います!
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最後に、試合について詳しくかかれていたサイトを紹介します。
5/23 2日目 添田、波形、クルム伊達 -SMASH BLOG
http://www.nsks.com/blog_smash/2011/05/24/1087/
添田 1回戦後会見「途中からディフェンシブになってしまった」 -SMASH BLOG
http://www.nsks.com/blog_smash/2011/05/24/1101/
添田豪は初戦で敗退も、初のダイレクトイン出場でシード選手相手に健闘/全仏オープン男子 -テニスナビ
http://www.tennis-navi.jp/news/world_tour/rolandgarros/026238.php
添田豪 世界13位ユーズニーと戦う! -テニスジャパン
http://tennisjp.cocolog-nifty.com/tennis/2011/05/post-ad0c-7.html
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