スタートで明暗・・・予選決勝敗退、ラッキールーザーに望みを(2011ウィンブルドン)

今日で3日目を迎えたウィンブルドン予選決勝。対戦相手ラッコの2セットアップで迎えた後のない第4セット、3-2のラッコサーブ30-30から再開しました。


短期決戦となる残りのゲームはスタートダッシュが肝心、と昨日のブログに書いたのですが、まさにその通りの結果になってしまいました。。

坂本正秀氏のつぶやきによると、スタートポイントでラッコはサービスエースで入ったのに対して、3-3からの添田くんのサービスゲームは、ダブルフォルトスタートだったそうです。
このゲームで一気に0-40とされ、1ポイントを返しますが、ブレイクを許してしまい、そのままブレイクバックをすることはできず、4-6 で試合終了。。

ホントにホントに悔しいですが、予選決勝敗退です。


このセットを落としてもまだ次があるラッコに対し、後がない状態で、スタートからマックスで臨まなくてはならない添田くんの方が背負うプレッシャーが大きかったのかもしれません。。
3日にも渡る試合で度々の雨による中断、ライブスコア観戦する方も大変でしたが、選手にはもっともっと厳しいものだったと思います。

坂本さんが、試合前の様子をアップしてくださったので、紹介しておきます。
http://www.mobypicture.com/user/hide_sakamoto/view/9846035

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ここから先はもう神頼みですが、ラッキールーザーに望みを託したいと思います。

ラッキールーザーとは、予選スタート後に本戦出場者の中から辞退者が出た場合に、予選決勝敗退者のランキングの高い順に本戦に入れる敗者復活枠で、グランドスラムでは、敗退者のランクの高い順「ラッキールーザー枠+2人」による抽選で決められます。

今のところ、本戦辞退者は3人出ており、5人による抽選ということになります。

ただ、予選決勝に勝ち進んでいる選手のうち、添田くんよりもランキングの高い選手は5人おり、仮に彼ら全員が負けた場合は6人目となり、この抽選に参加することはできません。
なので、まずは誰でもいいから1人勝ちあがってくれるよう、祈りたいと思います。


添田くんが去年ウィンブルドン本戦に入れたのは、この抽選で選ばれたからです。
去年本戦出場を決めた時、ものすごく嬉しかったのと同時に、ほんの少し、一旦負けた身なのに・・・という恥ずかしさのようなものもありました。

でも、予選決勝まで勝ち上がったからこそ得られる権利だし、例え2年連続であろうが、本戦に入れてこそ次に繋がるチャンスがあるのです。

今はとにかくどんな形でもいいから本戦に入って欲しいと思っています。


史上最低レベル!?不人気すぎるチャレンジャー、今週開催

今日は完全なおふざけ記事なので、軽い気持ちで読んでいただけると幸いです(^^
前回の記事にチラっと書いたんですが、今日はその答え合わせです。


火曜日から本戦が行われるレユニオン島チャレンジャー(賞金総額30,000ユーロ+H)が、ちょっと面白いことになっています。

初めて聞く地名なのですが、この「レユニオン島」は、インド洋に浮かぶフランス領の島。位置的にはマダガスカル島の東にあり、亜熱帯雨林・雲霧林・ヒースに覆われ、独特の景観と生態系を持つ火山島として、去年世界遺産に登録されたそうです。

こんなに素敵な島なのにねぇ・・・


で、何が面白いのかというと、そのレベルの低さです(笑)

チャレンジャー大会で32ドローのうち、予選勝者やワイルドカードなどの枠を除いて本戦ダイレクトインできるのは通常24人。
そのランキングは、大会にもよりますが大体100~300位ぐらいで、レベルが高くなるとその下限は上がり、低くなると下限は下がりますが、レユニオンも86位~399位とそこそこの選手がエントリーをし、当初は普通のチャレンジャーになるはずだったのです。

しかし、この大会のすごさというのは、エントリー締め切り時に本戦入りできなかった選手たちのその後、そして予選の行方と言えるでしょう。


各地を転戦しながら大会に出場する選手たちが考慮するのは、やはり前後に開催される大会間の移動のしやすさでしょう。この大会についていうと、多くの選手にとってその点で非常に不便であると言わざるを得ません。
その結果、エントリー時にAlternates(補欠)となり、本来ならそのまま予選に出場することになる選手24人のうち19人がエントリーを取り消し、本戦ダイレクトイン選手の欠場もあいまって、なんと最終的にはエントリーした選手全員が本戦入りという前代未門の事態に陥ってしまったのです。。

ということで、本戦Alternates24番目に入っていたATPランキング32750位の日本人・高橋優選手も見事本戦入り!!!(笑)

ちなみにこの高橋選手とは、以前ちらっと紹介したことがあるのですが、NTT東京テニス部の監督。検索すると国内各地の大会で名前を見つけることができ、去年はフューチャーズ2大会に出場していますが、未勝利でATPポイントなく、ATPランクはありません。この32750位という数字も、便宜上つけられたものではないかと思います。

とはいえ、84位のMichal Przysiezny(ポーランド)や開催中の全豪オープンで予選からベスト16という大快進撃中の152位のミロス・ラオニッチ(さすがに日程的に無理があり、彼は今後出場を取りやめる可能性大だと思いますが)をはじめ、シード選手はほぼ100位台の選手が占め、上位の方はきちんとチャレンジャーとしての体裁を保っています。
これは、今大会が来週31日から南アフリカ・ヨハネスブルグで開催され、添田くんも本戦インしているツアー250大会の前哨戦となっており、その出場選手の多くがこちらにも出るためです。

ただ、下の方がね・・・(^^;


そして、予選にエントリーする選手が1人もいなくなってしまった今、予選は一体どうなってしまうのか・・・?といらぬ心配をしていたのですが、予選ドローが発表になり、32ドローを埋めるのは出場するのは地元ワイルドカード選手8人で、全員2回戦までBye・・・という期待?を裏切らない展開となりました。ATPランクのある人は誰ひとりいないので、もしかしたら地元のテニスの上手い人みたいなのをかき集めたのかもしれません(爆)
通常ならチャレンジャー予選は3回勝ってやっと本戦入りでATPポイント3だし、本戦は本戦で、序盤で上位選手と当たることのないシード選手にとっては労せずしてポイントが獲得できるので、色んな意味で非常においしい大会になってしまいました。。


毎週10大会近く開催されているフューチャーズであればもしかしたらこういう事態もあるかもしれませんが、チャレンジャーではとても考えられないケースです。世界中のテニスファンが集う掲示板Mens Tennis Forumsでもこの未曾有の事態に騒然となり、「ATP史上最悪のチャレンジャー」、「その辺を歩いている選手誰でも出場できるぞ」、「俺も急いで行こうかしら」・・・などなど、この大会について続々と反響のコメントが寄せられています(苦笑)


ちなみに、この記事を書くにあたって調べていて初めて知ったんですが、ローランギャロス(全仏オープン)の由来となっているローラン・ギャロスはレユニオン島出身の飛行家だそうで、ある意味テニスにとてもゆかりのある土地と言えるんですね。

そこで、ツアー大会の前哨戦として、関係者の多大な努力の末に今回新設されたであろうチャレンジャー大会・・・来年は果たして開催されるのか、そしてまさかのたなぼた本戦入りを果たした高橋選手はこの大会に出場するのか?(笑)・・などなど、色んな意味で、この大会の行方を見守りたいと思います。

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大会の公式サイトが見当たらないのですが、本戦ドローは、通常だと本戦スタート前々日(今回だと日曜日)の夜遅い時間に発表になります。
レユニオン島の時差は-6時間なので、日本時間の月曜朝にはこのページから確認できると思います。

http://www.atpworldtour.com/posting/2011/6236/mds.pdf


スター選手予備軍の通過儀礼!? “ATP University”

ブログによると、豊田チャレンジャー終了後、添田くんは慌しくロンドンに向かったようです。

その目的が今回のテーマである “ATP University” です。
ATPホームページをはじめ、これについて書かれていた記事などから分かったことを紹介したいと思います。


現在135位のマーティン・フィッシャー(ウィンブルドン1回戦の対戦相手)が地元オーストリアのテニスサイト「tennis net.com」に先日発表したコラムによると、このプログラムはシングルスで150位以上、ダブルスで100位以上の選手(ATPのサイトでは『「Division 1」の全ての選手に受講義務がある』と表現していました。初めて聞く名称ですが)が参加対象で、フライトや宿泊施設など必要経費の全てをATPが負担してくれるとのこと。3日間に渡って行われるもので、毎回20~30名程度の選手が参加し、彼も今回参加するようですね。
他にも、ツイッターによると、デバッカーやツルスノフらがこれに参加するとつぶやいています。

内容としては、ATPの歴史や組織構造・ルールといった基本的なことから、アンチドーピング・反買収・社会貢献といった啓蒙的なプログラム、対メディア対策、選手個人としての財務管理、メディカル面・・・といった、プロテニス選手として活動していく中で必要な様々な知識とスキルを専門家も招いての講義やワークショップなどによって身に付けようというもののようです。
つまり、入社数年目の若手社員が社会人としてのスキルアップを目的に参加するセミナー合宿みたいなものですね(笑)

競技全体の長期的なレベルアップを考えた時に若手選手の教育が不可欠と考え、ATP選手協議会が1990年から行っているプログラムで、今年3月の回までに756人が参加したそうです。

2007年11月に行われた際の動画を見つけたのですが、この回の参加者はモンフィス、ツォンガ、チリッチ、ベンジャミン・ベッカー、クエリー、シモン・・・と今となってはえらい豪華です(笑)


参加した選手のコメントも色々紹介されていましたが、多くのテーマについて改めて学び、意見交換する機会は選手にとって貴重な機会であることに加え、参加することの効用のひとつとして、この合宿のような雰囲気の中で多くの選手と交流ができるというのは即時的なメリットとして大きそうですね。
(実際、過去の回に参加した選手が「この機会を通じて多くの友達ができたので、これから練習相手や食事を一緒にする人を見つけるのが簡単になりそう」とコメントしていました)


開講のたびにATPホームページで取り上げている訳でもないようですが、今回のレポートと添田くんの報告を楽しみに待ちたいと思います。


-参考サイト-

Urlaub mit Wellness, ATP-University und Manchester United -tennis net.com 

Twenty Five Players Graduate From ATP University In -ATP
Class of 2009 Graduate ATP University -ATP
ATP University Celebrates 700th Graduate Since 1990 -ATP


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