頂を倒すために必要なことは・・・/チェンナイ準々決勝敗退

先ほどチェンナイ準々決勝が終わりました。

2013 Chennai ATP250
準々決勝
ヤンコ・ティプサレビッチ(9位) def. 添田豪 6-2 6-4


添田くんもティプサレビッチも攻めが早い選手。セカンドサーブになるとお互いリターンからしかけて速いテンポで激しい打ち合いが展開される、見ていてすごく面白い試合でした!


そして、ティプサレビッチは言わずと知れた、去年のチェンナイ準決勝で対戦した選手です。
その時のスコアは1-6 4-6 でした。
その時の記事はこちら


ライブストリーミングで観戦して感じたのは2点、「成長」と「気付き」です。

添田くんはトップレベルの選手相手でも、ブレイクができる選手です。

それを支えるのはやはり抜群のリターン力で、リターンが上手く戻せていたポイントではそこからラリーに持ち込んで、ティプサレビッチ相手に全く引けを取らないラリーが展開できていました。
むしろ、こちらのポイントになった場面も多く、セカンドサーブになった時の添田くんのポイント確率は、第1セット40%/第2セット50%でした。相手のストローク力を考えると非常に高い数値と言えるでしょう。

実際、この数値は去年と比べてかなり高くなっていました。
去年の添田ティプ戦のスタッツはここから見ることができます


ただ、ティプサレビッチは第1セットのファーストサーブの確率が55%だったのに対し、第2セットは83%と一気に上げてきました。そこからのポイント率は92%/80%。
こうなってしまうと、1stサーブが入ってしまうともう手も足も出ない。
ティプのサービングフォーザマッチでは、4本ともとんでもない1stサーブが入り、ラケットに当てるのが精一杯という感じだったし。。

添田くんのサーブも去年半ば頃から一気によくなっていると思います。今日はエース6本で、一昨日の2回戦は3セットマッチで11本でした。
でも、1回戦や2回戦の相手のレベルであれば、セカンドからでもラリーに持ち込んでポイントになるかもしれませんが、トップレベルの選手相手にはそれでは通用しません。
サーブにもうひと段階上げられる余力を残しておけたらなぁと感じずにはいられませんでした。


「気付き」というのは、私が気付いたというよりは、添田くんが気付いたのでは?という意味合いです。

今日も1回戦2回戦と同様、フォアの決め球がどうしても微妙にアウトすることが多い中、ラリーが消極的になってしまうゲームがありました。
これも上と同様、ティプレベルの選手相手に出方などを見ていては先に攻め込まれてしまうんです。
相手に打たれてポイントを許すのであれば、自分から攻めたボールが入らずにポイントを与えた方がいい。見ながらそう感じずにはいられませんでした。

確か第2セットで先にブレイクをされてしまった後の第4ゲーム、第5ゲームあたりでは左右に打ち分けながら相手を追い込んでいって決めショット、という添田くんらしいポイントの形が作れていたと思います。


好不調はどうしてもあります。
その中で、ミスを恐れて消極的になってしまわずに、攻めてミスの方がいい。

きっとダビデに口をすっぱくして言われてることでしょうが(笑)、2回戦までの2人と全くレベルの違う選手と対戦して、改めて身を持ってそれを感じたのではないか・・・という風に思います。

ともかく、ティプに勝利するにはまだまだ道のりは遠いです。
でも、そのための手がかりがほんの少しだけ見えたような気がするし、それは添田くんが今のスタイルをより一層高めていくために必要なものではないかと思うんです。


という訳で、残念ながら準々決勝敗退ですが、今週は決め球のフォアの精度が余りさえず、フラストレーションを感じる局面も多かったと思います。
その中、シードを守ってしっかりベスト8に入りました!


来週以降も引き続き、ツアー250のオークランド、そして今年最初のグランドスラムである全豪・・・とまだシーズンは始まったばかり。
引き続き絶賛応援していきますよ!


【フル動画あり】執念のテニスに勝ちきった!チェンナイ2年連続でベスト8進出!

先ほどチェンナイ2回戦が終わりました。

vs プラカッシュ・アムリトラジ(551位) 7-6(2) 3-6 6-4

接戦を制しての勝利です!


リターンから始まった試合はしょっぱなのゲームをブレイク。2-0としたところまではよかったのですが、そこから5ゲーム続けて取られてしまい*2-5 に。添田くんはライン際に打つフォアがことごとくアウトしてしまい、かなりイヤな流れになりかけましたが、3-5からの相手のセットポイントを凌いでブレイクに成功して、タイブレは違いを見せ付けて7-2。

この時点でアムリトラジには疲れが見え始めていたので、このまま2セットで決められるかと思いきや、執念のテニスが顔を見せるようになり、ブレイクチャンスのゲームを2度も凌がれてしまい、一方の添田くんはブレイクポイントを与えたゲームを全く凌げない。。
その上、相手は見た目足も余り動かなくなってきているのに、なぜか打つボール打つボールを拾いまくるし、スーパーショットがことごとく決まるし、地元選手のそういうプレイに観客は沸き立ち、選手はそれに奮い立ち、添田くんは苛立ちを隠せず、ラケットを投げそうになったり・・・というなんとも悪循環に陥ってしまいました。

第3セットもそういう状況が続き、先にリターンという不利な状況の中やはりブレイクポイントは来るのにとり切れない。。2-3からのサービスゲームで再びブレイクポイントを与えてしまい、ここを落とすと相手が息を吹き返してしまうという大ピンチを切り抜けると、4-4からのリターンゲームでまたしてもアドバンテージの行き交う攻防に。が、ここでついにブレイクに成功し、逃げ切り勝利を収めました!!!!!


これで2年連続チェンナイでベスト8進出です!

相手のアムリトラジは本当に素晴らしいプレイを見せていた一方で、辛口なことを言うと、今日の添田くんはホントにミスが多く、打っても打っても相手がとにかく拾ってくるので、どこかそのラリーに付き合ってしまっていたように見えました。


という中で、今日はホントによく勝ち切ったと思います!

試合に勝った瞬間、滅多に見られない右腕を突き上げてのガッツポーズをしていました。
今日の試合がいかにタフだったかが伺えます(笑)

これまでの添田くんなら、実力で自分が勝っている相手だとしても、相手の勢いや驚異的な粘りに屈して先にブレイクを許してしまい、競り負けという展開になってもおかしくなかったと思うし、実際そういう試合を何度も見てきました。

テニスの調子自体は決してよくなかったかもしれませんが、その中で勝つべき相手から勝ちをもぎ取れるかどうかというのは今のランキングをキープし、上に上がっていくための絶対条件ではないかと思います。
こういう試合をシーズン始めに経験できたことは、今年戦っていく上で大きな自信にもなるはずです。


また早速フル動画がアップされていたので、貼り付けておきます。

1回戦に続いてお世辞にもきちんと見られるような画質ではないのですが、まぁフルでアップしてくれるだけありがたいと思いましょう・・・ということで(笑)


という訳で、準々決勝は順当に行けば去年準決勝で戦ったティプサレビッチ(9位)になると思われます。

1回戦と今日の試合のようなテニスをしているようでは、正直とても勝ち目はないでしょう。。
でも、第8シードとして臨む今大会でノルマである準々決勝まで勝ち上がってきました。

本当にすごいことだと思います!

準々決勝は金曜日に入ると思われます。


この後ダブルスの1回戦もありますが、ルー選手と楽しんでプレイしてきて欲しいと思います!


2回戦はアウェイどころの騒ぎじゃなく・・・!?

2回戦の相手は、予選勝者・地元インドのプラカッシュ・アムリトラジ(551位)になりました。

試合は本日現地時間午後5:05(日本時間午後8:35)スタートの、センターコートです。
(前回の記事で書き間違えてしまいましたが、チェンナイとの時差は3時間ではなく3時間半です)


インドにはダブルス巧者が多いので、彼もそのタイプなのかと思ったらどうもそうでもないようで、キャリアハイは2009年5月の154位。ダブルスも100位台前半とさほど変わりはないですね。
ところが2010年8月、右手首のケガを理由に戦線離脱。ちょうど2年後の昨年8月に復帰し、フューチャーズで優勝1回と準優勝1回を果たして、ノーランクからわずか3ヶ月でランキングをここまで回復させてきました。

これまで予選1回戦で杉田選手を破り、予選決勝ではジェームス・ウォードを、そして本戦1回戦も勝利してここまで勝ちあがってきました。
今大会のこれまでの試合のスタッツを見てみると、1stサーブの確率もそこからのスタッツもかなりよく、自分はしっかりサービスキープをしながら、チャンスを逃さず取っていくという試合運びが必須になってくると思います。
好条件としては、相手は日曜日に予選2試合をこなした後、月曜火曜と連戦が続いています。各日ともフルセットを戦っており、体力的に少し疲れも出てくる頃かもしれません。


そして昨日知ったのですが、彼の父親であるビジャイ・アムリトラジは70年代~80年代にインドのテニス界をリードした選なん手だそうで、なんと最高ランキング16位。しかもチェンナイ出身なんだそう。
前回の記事で貼り付けた大会オフィシャルアカウントによるフル動画の冒頭、解説者として登場しているのですが、なんと名前さえ出てきません(笑) それぐらいインドなら誰もが知る存在ということなんでしょうか・・・?

正直、その息子と対戦するって、アウェイどころの話ではないのでは・・・と、こちらがかなりビビってしまうのですが。。

ともかく、過激アウェイであろうとも、今日しっかり勝ってベスト8に一番乗りで名乗りを上げたいところです。


今日は加えて、ルー選手と組んでのダブルス1回戦も予定されています。


>>本日のオーダーオブプレイ


Loading

!!!!! オススメ動画 !!!!!

adidas Tennis | Go Soeda | Yasutaka Uchiyama
(動画上の文字部分をクリックするとフルサイズで見られます)

アーカイブ

カレンダー

2024年4月
« 10月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

記事カテゴリー

「もう一度。」 添田豪を絶賛応援するブログ is powered by WordPress | WP Theme by One in a Million