【現地観戦レポート】上海マスターズ予選② by machi

2回に渡ってお送りするmachi さんの上海マスターズ予選生観戦レポート。
第1回 予選1回戦はこちら

今回はジャパンオープンにも来てくれたシャルディと対戦した予選決勝です。

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予選決勝について書く前に、中国人の観戦マナーについて触れたいと思います。

中国語は基本的にイントネーションの幅が広く、中国人は基本的に声が大きい。もちろんテニスの試合だからといってこれに変わりはありません。特に、テニスの試合中には私語を慎み、歩き回らない、といったルールが徹底されているわけもなく、やはり想像通りの騒がしさに唖然としました。
多分、どんなシチュエーションでも携帯電話をマナーモードに切り替える、という習慣がないとみられ、いくら試合中でもかかってきた電話にはかならず応対し、しかもその場で話し始める。周りが白い目で見ようがかまわず最後まで通話を終え、何事もなかったかのようにテニス観戦に戻る。
たまに注意をしている人もいましたが、逆切れをされてしまう始末。

席の移動に関しては論外で、とにかく各入り口に立っている警備員の教育がなっていないのです。
どのタイミングで人を動かして良いのか悪いのか。それがメインの仕事なのに、それをわかっていない人が警備を勤める。とんでもない事です。
選手はもちろん、たまりかねたジャッジも試合を中断し注意するも、それを伝えるはずの中国人スタッフが十分な英語を話せていないような印象を覚えました。

無料で観覧できるとはいえ、マスターズの試合です。
1年目は『最初だから』で済まされたかもしれませんが、もう2年目なのですから、『知らなかった』では済まされないはずです。
(sabumasaコメント:時々街中でも大声の中国人を見かけますが、やはり壮絶なんですね・・・TOP選手でケータイの音とかに敏感な人も多いですが、本戦はどうだったんでしょうか・・・)


さて2日目。予選第2シードのJérémy Chardy選手との対決です。
今日から本戦の試合も行われるとあってか、やはり前日よりの人が多いです。
しかも今日はセンターコート!
14時からの第1試合目でしたが、13時にコートに入ると、既に観客がチラホラ。さすがセンターコートです。一番高いところにある席から果たしてちゃんと見えるんだろうか・・・などといろいろ考えているうちに、選手の入場口に、大きなラメのきいた真っ青なカーテンが下ろされました。
再び興奮度MAX!

タキシードを着たMCがてくてくと現れ、何やら中国語でマスターズの説明を始めました。この時点で私、あのラメラメの青いカーテンとMCのタキシードからプロレスを連想してしまい、含み笑いが止まらなくなってしまったのですが、直後に添田選手がカーテンの後ろからドライアイスのもくもくとした白い煙と共に入場したときには、たまらず笑い声を上げてしまいました(ごめんなさい)。
(sabumasaコメント:ばくしょーーーー>▽< あのスモークの光景って、決勝とかだけだと思ったら予選からですか! しかも、すでにMCまで使ってどんだけお金余ってるんだ! そして煙の中、苦笑しながらコートに入っていく添田くんの姿が目に浮かびます・・・ww)


さて、試合開始。
これを読んでらっしゃる方は既に結果はご存知だと思いますが、添田選手は終始動きが悪く、思い切ったプレーを観せてもらうことができないまま負けてしまいました。

試合開始後すぐに気になったのは、1stサーブの成功率の低さ。惜しい、といったものではなく、かなり大きく外れているものも多く、本人の悔しさも態度に表れていました。本人も試合後にブログで語っていましたが、疲れが溜まっていたのではないか、という感じのプレーでした。
対するChardy選手はサービスも良く、安定して落ち着いたプレーで勝利し、本戦への出場を決めました。
とっても残念でしたが、あんなに大きなセンターコートでの添田選手のプレーを観られてとても幸せでした。次、もしあんな試合を観られる機会があれば、是非勝ってほしい!


マスターズに本戦から出場できるようなトップクラスの選手は、大きな試合に出場した後に休暇を取り、十分休養してから次の試合開催地へ向かう、といった事が可能です。
反面、添田選手や同等レベルの選手は生活費を稼がなくてはいけないため、試合に出場するために世界各国を飛び回ります。
たとえば今回は、楽天オープンのダブルス2回戦敗退の翌日に飛行機に乗り、上海に到着の翌日に予選1回戦に出場しています。空港から直接ホテルに向かい、ホテルから会場への選手専用の直行バスに乗り、試合後にそのバスでホテルに帰り、次の日もまたそれの繰り返し。負けたら今度は次の試合開催地へ飛ぶ。観光している暇なんて、当然ありません。

それを考えると、受け入れる側の会場では最低限、スタッフの教育はもちろんのこと、観客へのマナーの徹底をお願いしたいものです。

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machi さん、本当にありがとうございました!!

この日の結果は残念でしたが、ライブスコアだけでは知る由もない生の話は、選手たちがどんな雰囲気の中で試合に臨み、戦っているのかイメージを膨らませることができました。
と同時に、今まで海外でテニス観戦をしたことがないので、ものすごくうらやましくもあります。

でも、中国の春秋航空による茨城⇔上海便に加えて、先日エアアジアが羽田⇔クアラルンプール便を就航させましたよね。これからさらにアジアの都市間で超格安便が増えていくことになれば、数日間の弾丸テニス観戦旅行なんてことに挑む人も増えてくるかもしれませんね・・・というか、自分自身がそれをやりかねない(笑)


このブログは海外から読んでくださっている方もいるようです。
添田くんの海外での大会を今後生観戦する方、我こそは!という方ぜひぜひレポートをお寄せください!


【現地観戦レポート】上海マスターズ予選① by machi

今回は、本ブログ初の寄稿記事です!


ジャパンオープンの開催週に上海に行かれていたTwitter の添田くん応援仲間である machuraby_(machi)さんが、上海マスターズの予選を観戦するというので、ブログへの寄稿をお願いしてみたところ、快く引き受けてくださいました。

上海マスターズ予選というと、ジャパンオープンでダブルス2回戦敗退後、翌日には上海に飛んでその翌日には1回戦を戦った大会です。

予選ならなおさらですが、海外の大会の情報はろくに伝わってこないのでファンにとっての頼みはライブスコアと本人ブログだけという状況の中、その目で見てきた大会や試合の話は、数字だけでは知るよしもない臨場感があり、実に興味深いものがあります。

それでは、2回に分けてお送りするmachiさんの上海マスターズ予選観戦レポート、第1回 予選1回戦の始まり始まり~!

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上海旗忠森林体育城テニスセンター。

このド派手なスタジアムは2005年に建てられたもので、収容人数は1万5千人。2005年から2008年の4年間、ATPワールドツアー・ファイナルが開催されました。2007年に北京のオリンピック・グリーン・テニスセンターが建てられる前までは、アジアで最大の会場だったそう。昨年からマスターズが行われるようになり、他のコートが新設されたようです。
そういえば、センターコートの座席よりも他のコートの座席の方が新しかったような。

さて、予選1回戦は、グランド・スタンド(第2コート)と呼ばれる、センターコートの次に大きなコートで行われる予定。午後12時から始まる第1試合目だったので午前10時半過ぎには会場に着き、写真を撮ったり練習を覗いてみたりと、初の海外でのテニス観戦を目前に興奮度はMAXに。
だって、マスターズですから!
添田選手の試合を観るのは3月の甲府フューチャーズ以来なので、実に7ヶ月ぶり。
(sabumasaコメント:まさかフューチャーズまで行っていたとは・・・意外とマニアックだったんですねww)
期待と興奮を胸に、いざグランド・スタンドへ!

第1試合目ということもあってか、試合開始30分前になっても人影はまばらな客席。
かねてから心配だったのは、中国人がテニス観戦のマナーを守れるかということ。
特に予選しか行われないこの日は入場無料。センターコートで練習している選手の姿も無料で見学できてしまうという、お得な日なのです。
中国人といえば、声が大きく、道ばたに痰を吐く愛煙家というイメージ。文化が違うのでしょうがないといえばそれまでですが、さすがにマスターズの試合ともなるとしょうがないでは済まされないものがあります。よね?


そんな事を考えながらキョロキョロしてるうちに、両選手入場!
観客の比率は中国人と日本人と半々、といった感じ。
対戦相手は地元中国のワイルドカードのYa-Nan Ma選手。若干20歳の選手ですが、がたいが大きく、後姿は伊藤竜馬選手そっくりでした。ジャッジは中国人のようです。
(sabumasaコメント:なんとこの微妙な情勢の中で審判まで中国人・・・!? 添田くん危うし>< )

Ma選手のサーブから試合が始まりましたが、明らかに試合慣れしていないだろうと思われる彼は、緊張気味。サービスはなかなか良いのですが、小さなミスが目立ち、あっという間に6-1で添田選手が第1セット先取。ジャッジも、中国人だからといって特別なひいきもなく、試合はスムーズに進んだと思います。
第2セットでは4-2と2ゲームを取られてしまうも、途中でMa選手が足を怪我してしまい、そのままリタイアしてしまいました。

まずは予選決勝進出です!



試合中にひとつ、おもしろいことを発見しました。
これと同じ事を発見したのは、実は私が大阪までデビスカップを観に行ったときが最初です。

デビスカップの対フィリピン戦で、日本の勝利が既に決まっていた3日目、フィリピンは添田選手のシングルスの対戦相手としてまだジュニアだったFrancis Casey Alcantara選手を起用してきました。プロ2年目の、若干18歳の選手です。Ma選手と同様、彼もプレーが粗く、小さなミスが目立ちました。
第1セットはやはり6-1で添田選手が先取したのですが、添田選手のリードが続く試合の途中、添田選手のポイントに対しての観客の拍手がぴたりと止んだのです。

これは、とってもおもしろい日本人の性質を象徴しています。
ある程度得点に差がついてくると、日本人は相手選手に対して『かわいそう』、もしくは『申し訳ない』などと似た感情を抱き、連続してBPを取る添田選手に対して拍手をすることが、相手選手への侮辱にあたってしまうのではないか(これは推測です)、などという感情を抱いてしまうようです。
なので、そんな試合中に何度か相手選手が好プレーをした場合は、割れるほどの拍手で相手選手を称えるのです。
(sabumasaコメント:確かに日本人が絡まない試合でも、サービングフォーザマッチとか試合が決まりそうな局面では、負けそうな選手への拍手の方が大きくなったりもしますね。これも日本人ならではの特徴なんでしょうか?)


そんな私も日本人ですから、同じような感情が湧き上がってしまったのは言うまでもありません。ただ、勝負は勝負。添田選手だっていろんな想いでコートに立っており、ここまで来るまでの道のりも険しかったはずです。せっかくポイントを取得して、それに対するリアクションがなければ寂しいじゃないですか。
なので私は拍手は欠かしません。ただ、相手選手の好プレーへの拍手ももちろん欠かしません。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、要はこれと同じ現象がマスターズの予選1回戦でも起こったということです。観客の半数は日本人だったのですが、ポイント差が開くにつれて、添田選手のポイントに対する拍手が小さくなってしまいました。
ただ、10分の1しか観客の入っていない、小さなコートです。私の拍手が響き渡り、添田選手の耳まで届いたのは間違いありません 笑。

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・・・という、予選1回戦。いかがでしたでしょうか?


この試合がまさに行われている時、私は有明でジャパンオープン準決勝の観戦をしていたのですが、上海から実況してくださるmachiさんのつぶやきに気をとられ、正直気もそぞろでした。。
微妙な日中関係の中、中国で地元の選手と対戦するという添田くんの身を違った意味で案じた訳ですが(笑)、露骨なブーイングなどはなかったようです。


次回は爆笑必至(読めば分かります・・・ご期待ください)の「予選2回戦」。
お楽しみに~!


上海予選決勝はシャルディに完敗

上海マスターズの予選決勝が先ほど終わり、

ジェレミー・シャルディ(60位/フランス) 2-6 0-6

というちょっと残念な結果に終わってしまいました。


第1セットは第1・第2サービスゲームをブレイクされたものの、それ以降は楽にキープし、第2セットでなんとか挽回を期待したのですが、第2セットは1度もキープができず、試合を通して1度もブレイクポイントを握ることができませんでした。
兼ねてから数字が低い1stサーブは、第1セットが48パーセントと高いとはいえませんが、このところ平均して低いことを考えるとまだ許容範囲内と言えるかもしれないものの、第2セットはなんと23%(22本打ってわずか5本)・・・これでは格上の選手と戦えるはずもない。。

奇しくも今日試合を生観戦したTwitterのフォロアーさんに状況を聞いてみたところ、ケガではないそうで、それがせめてもの救いですかね。
まぁこういう日もあるでしょう。次に切り替え切り替え!!


ところでひとつ内容を飛ばしてしまったのですが、昨日は予選1回戦があり、地元中国のワイルドカード選手に6-1 4-2 のところで相手リタイアにより勝利しました。

この勝利により大会が終了する10月18日付けのランキングで14ポイントを獲得しますが、同じ日に去年のティブロンチャレンジャー優勝分の75ポイントが失効となるので、合算するとマイナス61ポイント。同日付けのランキングで114位付近となることが予想されます。


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