デ杯ワールドグループ入替戦 日本対コロンビアの最終日、日本がワールドグループに復帰するためには、錦織添田のふたりともが勝たねばならない・・・という非常にプレッシャーのかかった試合。。。
錦織圭 def. サンチアゴ・ヒラルド(87位) 6-1 6-2 6-4
添田豪 def. アレハンドロ・ファジャ(94位) 4-6 6-4 6-3 6-3
日本チームの3勝2敗となり、2年振りのワールドグループ復帰を果たしました!!!!!
錦織選手はもう圧巻のプレイで、今回の出場選手の中で群を抜いた実力を見せ付けてくれました。
というところで最終戦、またしてもチームの運命を託されたのは添田くんです。
今日の添田戦の裏側を詳しくレポートしているTHE TENNIS DAILYの記事によると、コロンビアは錦織戦のふたつを捨て、添田くんから2勝、ダブルスで1勝という作戦を立てていたようです。
試合序盤、添田くんはボールに伸びがありテニス自体は悪くないものの、明らかに硬さが見られミスが多かった。一方、ファジャが早くから添田くんのファーストサーブと相性がよかったのと、とにかく自分からミスをしないテニスで、お互いサービスキープで迎えた4-5からのサービスゲームでブレイクを許し、先行を許してしまいました。
初日が5セットマッチとなったことで、コロンビアにプレイを研究されてしまったということもあるかもしれません。
ただ、添田くんも相手のサーブに全く歯が立たないという感じではなかったし、次は取り返してくれるはずというどこか確信のようなものがありました。
しばしば長いラリーにもなりましたが、添田くんは声を出しながら相手の強打に対抗し、本当に頑張っていました。この試合通じて感じたのは、どんな局面でもボールが深く、むしろ甘くならないように一本一本精魂こめて打ってるようにも見えました。
第2セットからは硬さも取れてきて、バックハンドのダウンザラインの精度が上がっていったような気がします。それにつられるかのようにフォアも自信を持って打て、それがストレートの厳しいところにしっかり決まるようになりました。
そして、ピンチやポイントを先行された時のサーブのいいこと・・・! サーブが頼りになる時の添田くんは調子がいい時です。
この映像は、第2セット5-4からのサービングフォーザセット、15-15からです。
会場のテンションの高さ、添田くんの気迫のこもった様子が伝わるかと思います。
圧巻だったのは、先にブレイクを許した第3セット1-3からなんと7ゲーム連取したことです!
第3セット途中ぐらいからでしょうか、いいポイントを取るたびに小さくガッツポーズをしていました。さらには、中盤以降、ポイント間で何か同じ単語のようなものをひたすら繰り返して発し、自分をひたすら鼓舞し続けていました。
これまでデ杯の試合を何度も見てきましたが、これだけ強い気持ちを感じさせる姿はもちろん見たことがありません。
試合通じて、初日の5セットの影響は全く感じさせませんでした。むしろ今日の方が格段によかったようにも思います。
それから、これまで見てきたデ杯でここまで応援が大きかったのは初めてでした。
デ杯のサイトによると、今日は6675人もの観客が会場を埋め尽くしたそうです。テニスという競技で本来は余りよくないことでしょうが、相手のミスやダブルフォルトで大きな拍手と歓声が置き、チャンスでもピンチでも絶えず声援が飛び、選手をバックアップする態勢もバッチリあったと思います。それから、上に書いたような添田くんのそういう姿も我々観客を熱くさせてくれたと思います。
だからホームの試合で選手は応援を力に変えて頑張れるのかもしれないし、観客も一体感を感じることができます。デ杯はそれでいいんだと思います。
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ドラマチックな逆転勝利の後、添田くんは少し泣いていました。
2007年のルーマニア戦と去年のイスラエル戦はワールドグループの座をかけての戦い、そして去年のクロアチア戦はワールドグループ1回戦の勝利をかけての戦い、添田くんはこれまで幾度となくチームの勝敗をかけた最終試合を負かされてきました。
そして、その全てで勝つことができませんでした。
添田くんはチームの最年長で、誰よりもそういった辛い経験をデ杯でしてきました。
今でも鮮明に残っているのは、去年のワールドグループ入替戦 対イスラエル。懸命の粘りも敵わず、最終戦で敗れてコートを去る添田くんの本当にしょんぼりしたような背中を今でも忘れることはできません。
デ杯ではずっと最前線で戦ってきました。
逆に28年振りにワールドグループ復帰を決めた一昨年のインド戦では、2勝2敗となることを見越して最終戦に温存されましたが、嬉しい誤算で出番が回ってくる前に日本チームの勝利が決まってしまったこともありました。
そんな色んな色んな経験があるからこそ、誰よりもデ杯への想いが強いのかもしれないし、チームから参加を強制されない/ダビデコーチにもどっちでもいいと言われるアジア・オセアニアゾーンにも出場し続けているのかもしれません。
今日は試合だけではなく、これまでの自分に打ち克つことができたんだと思います。
はーーーーー、私自身、これだけ気分のいい思いができた日はこのところありません。
来年2月は再びワールドグループの一員として、チームはより厳しい戦いの中に身を投じることになります。
ダブルスも含め課題は山積みです。でも、今日は皆で喜びに浸って欲しいと思います。
チームジャパンの皆さん、そして添田くん、本当に本当におめでとうございます!!!!!
最後に・・・
3日間撮った写真と動画をとぅぎゃったーにまとめました。
プレイ中は応援に熱中する余り余り写真を撮らない派なので、余計なものも多いですが、他選手やコロンビア陣営などなど、会場に行かれなかった方はWOWOWでは味わえない臨場感が伝わるのではないかと(^^
ほんとーーーーーに、いい試合でしたね!
勝ったことはもちろん、内容もすごくよかったー。
添田くんが一球一球に込める思いが客席にも伝わって、
応援がパワーアップして、それがまた添田くんに届いてる感じがして…
と、デ杯の醍醐味をたっぷり味わわせてもらいました。
ちょっとしんどそうに見えたときもあったけど、
それを気持ちで振り切ろうとしてる添田くんに胸が熱くなりました!
あの瞬間、有明にいられて本当によかったです(^^
おめでとうございます!!
tomoca
2013年9月16日 12:35 AM
私も後半は余り覚えていません。壮絶な試合と添田くんの気迫に呑まれました。
家に帰り録画したTVを観ようと思ったのですが仕事にこの感情を引きずりそうで怖くてみれません。
ただひとつ、人間としてこれ程強い人を私は知りません。這い上がっては落ち、苦しみもがいてまた這い上がる。どれ程の精神力でしょう。
今は添田豪という人間にびっくりして何も言えません。
teto
2013年9月16日 12:09 PM
おめでとうございます。
添田さん、精神力が強くなりましたね。技術力は申し分ないので、今回の試合のように、最後まで気迫を込めて打ち続けることが出来るようになれば、ぐんぐんランクアップしてきますね。
サンマ
2013年9月16日 12:21 PM
やりましたね。 ありがとう
凄い 凄すぎる
素晴らしいフォアハンド。
バックハンドのタウンザライン。
ありがとう
うご
2013年9月16日 3:56 PM
「…やっと、報われましたね。」
自他共に認めるベストパフォーマンス!おめでとうございます♪
添田選手は技術もメンタルもフィジカルも十分なのに、試合運びがちょっと下手(暴言すみません。)
今回はベンチワークとチーム力の結集が勝因!(添田選手を卑下してる訳ではありません。)
デ杯はそういう大会で、だからこそ出場する価値のある大会なのだと思います。
ここで掴んだ自信や実力を、これからの個人戦で自ら発揮して行けると良いですね。
不調だったバックハンドのDTLが完全復活しましたからもう大丈夫でしょう。
純日本産で25歳を過ぎて更に進化し続ける添田選手。後輩達に希望や勇気を与えてくれてますね。
みかん
2013年9月18日 1:18 AM