出場大会が急遽変わった件 〜アジア遠征は辛いよ②




今日、錦織選手の優勝で幕を閉じたマレーシアオープン。
添田くんも繰り上がりで本戦インし、1年振りとなるツアー2回戦進出を果たしましたが、1回戦2回戦と生観戦することができました!

ただ、直前13日にアップしたブログで添田くんは深圳に出場すると明言し、今月発売号のテニスマガジンのコラム(9月5日過ぎには編集部に提出していると思われます)にもこの大会名がはっきり書かれていました。22日に書かれたブログには「出発間際にクアラルンプールの本選に入る事になった」とサラっと書かれていましたが、もともと添田くんに合わせて深圳に行くつもりでいた私は、この間、シンガポールでゆらゆらと葛藤を繰り広げ、自分の行き先に困るという行為を通じて100位前後という微妙なポジションにいる選手の苦労を垣間見ることになりました。

添田くんのジャパンオープン1回戦は火曜ということなので、今日はそのことについて書きたいと思います。

マレーシアで一番最初に撮った写真。高速道路サービスエリアから撮った道路です(笑) クアラルンプールはまだまだ先で、日本の高速道路と同じくいかにも山奥な道を走っていきます。

マレーシアで一番最初に撮った写真。高速道路サービスエリアから撮った道路です(笑) クアラルンプールはまだまだ先で、日本の高速道路と同じくいかにも山奥な道を走っていきます。


添田くんがブログに深圳と名言したのが13日(土)、その後、ナショナルトレーニングセンターでの練習を見ていた増田コーチがブログに「深圳かマレーシア」と書いたのが16日(火)。大会が名言されていたはずなのにどちらか分からない状態に逆戻りしていました。
この間、一体何があったのでしょうか?


ATPには「同週の複数大会にAlternateエントリーする場合、先に本戦に繰り上がった方の大会に出場しなければならない」というルールがあります。
エントリー締切の8月18日当初、深圳はAlt6番、クアラルンプールはAlt9番でした。つまり上位選手の欠場が出ない限りいずれの大会も予選からでどちらにするかは添田くんが選ぶことができたのです。その上で、添田くんは深圳の予選に出場するつもりでそうブログに書いていたのだと思います。

ただ、16日の時点でクアラルンプールはデルポトロほか数名の欠場が出ており、ドローの中にあらかじめ組み込まれているSE(Special Exempt/予選免除枠)がリリースされることが決まっていることを考えると、繰り上がりのラインが間近まで降りてきていました。一方で深圳はその時点で欠場者ゼロ。
本戦選手の欠場のタイミングは選手によってそれぞれですし、出場ギリギリまで様子を見るといった選手もいることから、クアラルンプールに繰り上がれる可能性が出てきているものの、状況としてはまだはっきりしないという感じだったのでしょう。
一方で17日に、同じく16日時点の情報として、添田くんの行き先は深圳になる予定だという非常に信頼できる情報を個人的なルートで入手してもいました。

この時私はシンガポールにいて、深圳もしくはクアラルンプールへの移動を予選開始に合わせて19日(金)にすることにしていました。
で、13日のブログ更新を踏まえてすでに深圳行きの飛行機のチケットを抑えていたのですが、同じタイミングで存在した2通りの情報を比較し、個人的なルートで得た情報に重きを置き、まぁ結局深圳でしょーなどと考えていたのです。


ところが、同じく17日に当日の情報として、クアラルンプールに繰り上がりが決まったため行き先が変更になったと聞かされました。

深圳へのチケットは格安航空券を取っていたので、大幅なキャンセル料が発生することは想像に難くなく、今さらクアラルンプールなんて一体どうすればいいんだーーー(´・ω・`) と本当に困り果て、17日当日の時点では行き先は深圳のまま変えずに添田くんの試合観戦は諦めよう・・・という消極的な考えが優勢だったのです。

ところが翌18日の昼間、その考えを改めさせられる出来事がありまして、移動日前日ではありましたが、マレーシアオープンの観戦に行く決意を固めました。(それについてはまた今度)

もともとの旅程から変更となるため、夕方宿に戻り次第、即旅行会社に航空券キャンセル料の問い合わせをし、もともと買っていた帰国便(添田くんは深圳に出場するという予想の元、帰国便は出発前に深圳→成田で購入していたのです)も考慮しつつ、友達にアドバイスなどもらいながら、根つめて調べ上げて最も金銭的負担のないルートを1時間ぐらいで作成直したのです。
早速、翌19日のシンガポール→深圳のフライトをキャンセルし、同じ日のクアラルンプールへのバスのチケットを買いに現地旅行会社に大急ぎで向かい購入。帰国日前日の25日(木)にクアラルンプールから深圳に一旦移動し、26日深圳から帰国するというプランに切り替えてマレーシアオープンの観戦をすることにしたのです。
クアラルンプールでの観戦は当初予定していた木曜までではなく水曜までしか見られないことになってしまいますが、出費がかさむの何よりも避けたいことで、それを考えるとベストな策であったと思っています。

シンガポールからクアラルンプールへは6時間ちょっとのバスの旅。日本円約2,800円でファーストクラス並みの広さ&リクライニングでなかなか快適な旅でした!

シンガポールからクアラルンプールへは6時間ちょっとのバスの旅。日本円約2,800円でファーストクラス並みの広さ&リクライニングでなかなか快適な旅でした!


・・・と自分のことばかり書いてしまいましたが、これは言い換えると、添田くんにとっても同じような急な旅程変更が存在していたのであろうというのが想像に難くない訳です。

添田くん自身、16日の時点では深圳に行くつもりだったのが突然17日にマレーシアに変更。増田コーチのブログによると18日が移動日と書かれているので、出発日前日に行き先が変わってしまった訳です。
詳しくは分かりませんが、世界の町から町へと転戦をするテニス選手は我々とはチケットの買い方(乗り方)が少し違うと思われる節があり、それゆえの制約などもあるでしょうし、チケットの変更なども簡単にはいかない部分もあるんじゃないかと思います。
というか、単純に出発日前日では席があるかどうかも分からない・・・。


こういう苦労は、出場大会が遅くともエントリー締切時点には決まる上位選手には存在しないものです。
大会のレベルにもよりますが、ツアー本戦のボーダーラインになることが多い80~100位前半ぐらいの選手は出場大会や試合日程(本戦なのか予選なのか)がライン変動の影響を受けながらギリギリまで分からなかったりします。
これでは、なかなか試合に向けての調整なども簡単ではないかもしれません。

ここまで直前まではっきりしないというのも余りないケースではないかと思います。
でも、そういうことを添田くんに限らず、多くの選手が頻繁に行うことを強いられているかもしれないんだなぁ。。と旅程の組み立てをし直しながら考えていました。

テニスは他のプロスポーツと比べて非常に過酷と言われますが、こういうこともそう言われる理由のひとつなんだなぁ・・・と、添田くんを追ってマレーシアに行くことにしたのを通じて、ちょっとだけそれを体感をすることになったのです。




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コメント(2)

  1. 羨ましい限り
    素晴らしい旅でしたね。これぞ旅。
    今のテニス界の牽引者 添田選手。
    明日の対ヤングは早いテンポで展開してもらいたい。

    期待しています。

    UGO

  2. UGOさん

    今日はなかなか厳しい試合になりましたね。。
    ノーシード選手ということが逆に気負いにつながってしまった様な気がします。。悔しいというか本当に悲しいですが、切り替えて前を向いていかないと!

    sabumasa

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