スーパー添田豪の誕生か!?36位のドディグにストレート勝利(250チェンナイ)

ツアー250大会、チェンナイの2回戦が終わりました。

vs イヴァン・ドディグ(36位/クロアチア) 7-6(6) 6-3

大会第5シードを破り、去年のバンコクに続いてのツアーでの堂々ベスト8進出です!

今回もライブストリーミングを見ていましたが、なんというかもう凄かったです、勝ち方が!!!!!!
ポイントを付けながら観戦すればよかったと本当に後悔しています。

未だに興奮さめやらずで、加えてそろそろ寝るべき時間につき、推敲も特にせず思ったことをポンポン書いていきますので、全くまとまりがありませんが、あらかじめすみません。

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相手のドディグは、パワーがあって粘りもすごい選手です。昨日や一昨日ならノータッチで決まっていそうなクロスの厳しいショットも返してきて、長く激しいラリー戦になりました。
サーブもいいし、例えば添田くんが30-0と先行するような局面からいいサーブを連発してあっさりキープしてしまう。それでも添田くんは、ラリーに持ち込めれば全く打ち負けていないどころか、優位に立つことができました。相手のねばっこさを上回るラリーで相手が根負けして?ミスするまで返し続け、自分のペースとなれば相手を左右の厳しいところに振りました。相手に攻め込まれている時は、例え浅くなって相手に次にボレーで決められようが、とにかくボールを返しました。
触ることもできないようなエースは仕方ありませんが、そうでない時は、とにかくどんな形でもいいから相手コートに返していたのが素晴らしかった。
リターンエースも何本か決まっていました。
ミスしようがどんどんネットに出ていました。添田くんがボレーを打つ時、これまで相手のアドサイド側に打ちがちな印象がありましたが、それが相手の目の前であることも多く、パッシングで抜かれてしまうことが度々ありましたが、今日は相手の動きをよく見極めたうえで反対に反対にとクロスにとにかく厳しく打って、それが面白いように決まっていました。
サーブも安定し、エースの本数はそれほど多くはありませんが、肝心なところでいいサーブが入っていました。

もともとの傾向は分かりませんが、今日のドディグはサービスはいいのだけど、セカンドサーブになってからのポイント率がそれほど高くなく、添田くんから見てのポイント取得率が第1セット69%、第2セット53%といずれも半分以上で、第2セットは1stサーブの確率がかなり下がったので、かなりプレッシャーをかけることができたのではないかと思います。


予選決勝の時から何度も書いていることですが、今週の添田くんの何がすごいって、とにかく粘りと目の前のポイントへの集中力です。

それが見事に発揮されたのが、第2セット3-3からのサービスゲーム。
30-40とブレイクポイントを与えてから2度のピンチをしのいで見事にキープ!
相手のドディグにしてみれば格下選手から1セットを取られたとしても、ここでギアを上げてブレイクしてセットを取り返せばいいという考えだったと思いますが、それを阻止し、相手はリターンエース狙いの一発がアウトになったりしたこともあり、怒りの余りなんかわめきちらしてました(笑)

その大事なゲームをキープし、相手をイライラさせたところで迎えた4-3のリターンゲーム。2ブレイクポイントを1本で決め、一気にサービングフォーザマッチへ。最後はエースで締めて勝利です!!!


順序は逆になりましたが、もちろん全てが完璧だった訳でもありません。
話を第1セットに戻すと、双方ブレイクポイントもなく迎えた5-5からのリターンゲーム。この試合先にブレイクに成功したのは添田くんでした。
でも、その次のサービングフォーザセットをストレートでブレイクされ、タイブレイクに・・・。

ブレイクした次のゲームをストレートでブレイクバックされるというイヤな展開で思い出すのは、去年のローランギャロス1回戦のユーズニー戦。
セット序盤でブレイクされて迎えた4-5からのリターンゲームでブレイクバックに成功しましたが、次のサービスゲームをストレートで取り返され、そのセットは5-7で落としてしまいました。
その理由について、添田くんはブレイクしたことで次のサービスゲームで冷静さを失ってしまったと説明していました。

今日の試合での心理状況は分かりませんが、展開としては全く同じパターン。
過去の失敗を繰り返してしまっても、すぐに気持ちを切り替えて目の前のポイントに集中し、迎えたタイブレークでは先行されながらもすぐ追いつき、先行されても追いつきで、相手のセットポイントで迎えた4-6から4連続ポイントでセットを奪い取りました!

タイブレークのポイント推移:ドディグから(赤字が添田くんサーブ) ×○×○○×○×××○○○


これまで第1セットを取った後での大事なサービスゲームを落とすこともたびたびありましたが、エースから入ってしっかりキープ。繰り返しになりますが、マッチポイントをエースで締めるなんてあたりもなんという肝の強さか・・・(笑)

まぁそんな感じで、とにかく素晴らしい試合でした。

スタッツです。

【第1セット】



【第2セット】


強調しますと、相手は36位です。

添田くんがこれまで勝った選手の最高ランクは73位(対戦当時)のカロル・ベックですが、チャレンジャーとツアーを行き来しながらランキングをキープしている選手で、それほど添田くんと力の差があるとは言えないのではないかと思います。
ドディグは現在ほぼキャリアハイの状態で、去年はナダル、ソダーリング、バグダディスなどなどトップ選手に勝っており、去年だけでもツアー優勝・準優勝をしています。

そういう選手が相手であっても、自分にできるテニスを貫き、あくまでも冷静に、攻撃的に、粘っこく粘っこく・・・。
こんなこと書いては失礼かもですが、そういう選手を相手にしっかり自分のテニスができて、その結果まさか勝てるとは思ってもみませんでした。
見られる試合はできる限り見ていて、進化の過程をすこし垣間見てきて、「いつかきっと結果がでる!」と信じて応援してきた私でさえそう思うのだから、この結果を見た人のほとんどが同じようなことを感じているんだろうと思います。


去年は特にそうでしたが、このところ、ビッグトーナメントでの添田くんのドロー運はそれはもう悲惨でした(笑)
ナダルとかツォンガとかユーズニーとか・・・。
いくらベストなプレイを出したところでこういう選手に勝つのはそう簡単ではなく、そういうバッドドローの繰り返し中で結果として見えなかっただけで、そういう選手たちに揉まれて様々な経験を積みながら、勝つための力を着実に養っていたのかもしれません。

これが覚醒、スーパー添田豪の誕生であるならばそれは嬉しいことだけど、今週が完璧すぎるのかもしれません。
でも今日は、プロ生活8年間の地道に積み重ねてきた努力がついに勝利という結果として結実したと断言できる、本当に本当に素晴らしい勝利です!



準々決勝の対戦相手は大会第3シードのスタンスラス・バブリンカ(17位/スイス)です。


ポータルサイトBIGLOBEのTOPに画像が掲載された!

すでに掲載は終了してしまいましたが、先ほどポータルサイトのBIGLOBEトップページのニュースヘッドラインに昨日の勝利を伝えるニュースがなんと画像付きで掲載されていました!!!!!



昨日は実家から東京に戻る移動日だったのですが、移動の新幹線で、各車両の出入り口の上にあるニュースヘッドラインのところに、ブリスベンでの錦織圭選手と伊藤竜馬選手の1回戦勝利を伝える文字が流れ、かなり驚きました。

こういうところに流れるのは、昨日なら箱根駅伝の結果とか、天気とか、国内の主だったニュースだけです。グランドスラムならともかく、250レベルのしかも1回戦で、さらに、錦織選手だけならともかくなぜ伊藤選手まで!?と。
その理由を錦織選手が出ている大会だからだろうと納得してみたのですが、それでも去年までとは明らかにテニスの扱いが違うというか・・・。

その一方で、言い換えると添田くんと杉田祐一選手は錦織選手とは出ている大会が違うので、どれだけ勝ち進んでもこういう風に取り上げられることはないだろうな、とも思いました。

ところがどっこい、チェンナイの2人の勝利もしっかり取り上げられたのはもちろん素晴らしいことで、錦織選手が一般の注目を集めるようになってきたところに他の選手もしっかり結果を出せば、こういう風に一般メディアもちゃんと扱ってくれるということなんですね。

たかが見出しひとつの話ですが、これはかなりテンション上がりました!


ちなみに、今ならso-netでも文字だけですが、杉田祐一選手と合わせて同じく見出しが載っています。(1月4日13:00現在)


今日も耐えてマラソンマッチに勝利!2回戦はデ杯前哨戦!(250チェンナイ)

ツアー250大会、チェンナイの本戦1回戦が終了しました。

vs Frederico Gil(102位) 6-2 6-7(4)7-5

今日も耐えしのんでの素晴らしい勝利です!
今日はこれまでのスコアではなく、大雑把な流れから試合を振り返りたいと思います。


【第1セット】
このセットは添田くんの「巧さ」が目立つセットでした。
サーブがとにかくよかったのですぐネットを取ったり、狙いにいくワイドのショットはことごとくライン上に入ったり、ストロークではまず負けないし、攻めもバラエティに富んでいて、はっきり言って完璧。
相手選手ジルもサーブがよく、昨日のロジェバセラン同様ファーストサーブが入るとなかなか手が付けられないのだけど、後半と比較した上で言うとの立ち上がりが悪くラリーですぐミスをしてしまっていたので、相手に昨日のような強さを感じることなく、ホントにあっさりと取ったという感じです。

【第2セット】
上のような展開は、添田くんが先にブレイクをして3-1から迎えたリターンゲームまで続きます。
ラリーで前後のボールを上手く使い分けて相手をとにかく走らせたり、攻め込まれても気の抜けるようなロブを連続で打って前に後ろにと動かしたりととにかく多彩。見ていていやらしさも感じるようなプレイで3ブレイクポイント。
これを取ったら勝ちが見えてくるビッグチャンスが訪れますが、相手の開き直ったような思い切りのいいプレイでここをしのがれ、次のゲームで添田くんも3ブレイクポイントを握られてしまいます。この試合初めて与えたブレイクポイントでしたが、これをしのぐことができず、3-3のタイに。
この辺りから相手のミスも減って長いラリーが続くようになり、力のあるボールを打ち込んでくる中で、添田くんのプレイがラリー一辺倒になってきて、タイブレークでは先にミニブレイクを許してしまい、セットを取ることができませんでした。

それまで完璧なプレイだっただけに、その3ブレイクポイントを生かせなかったことで、流れが一気に傾いてしまったように見えましたが、3-4からのリターンゲームでブレイクポイントが再び訪れるもアグレッシブな姿勢は崩さなかったところに、これまでの添田くんとは少し違う強さを感じました。

【ファイナルセット】
上の厳しい状況は続き、1-1からのサービスゲームで先にブレイクされてしまいます。
詳しくは後ほど書きますが、ここでブレイクを許してしまうと、勝つのは相当厳しいのではないかとガックリ来てしまいましたが、2-3からのリターンゲームでブレイクバックに成功!そしてその後のゲームも添田くんは苦労してキープ、相手はすんなりキープ・・・という状況に変わりはなかったのですが、やはり要所でこその攻撃的なプレイは光り、序盤見せていたような多彩なプレイも戻ってきました。
そして、迎えた6-5からのリターンゲーム。ライブストリーミングが固まったりしてどういう風にそうなったのかは分かりませんが、気が付いたら(笑)マッチポイントを迎えていて、最後は添田くんをコート外に追い出そうとした相手のボレーがアウトして2時間38分のマラソンマッチを制しました!!!
試合の最後の方は疲れからかパフォーマンスが落ちてきているようにも見えましたが、それもなんとか持ちこたえました。


試合序盤は相手にコートに慣れきっていないゆえの硬さもあったろうし、いいスタートダッシュを切ったと思います。
しかし、問題は中盤以降厳しい展開になってから立て直してどうやって勝ち切るか・・・。

上で、「ファイナルセット先にブレイクされてしまったところでガックリ来た」と書いたのは、添田くんには第1セットで先行しても第2セット取り返されてからの「逆転負け」のイメージが余りにも強かったからなのですが、昨シーズンフルセットになった試合の勝敗を調べたところ、案の定逆転負けが42%とダントツに多いことが分かりました。
フルセット試合全19回のうち8回が逆転負けで、ちなみに今日のような逃げ切り勝利は3試合。つまり、第2セットを取られると、これまで圧倒的に負けてしまっていた訳です。



しかも、この逆転負け8試合でのファイナルセットの平均ゲームを調べてみたら、2.6。先攻後攻によってゲーム数が変わるのを鑑みても、平均して1ブレイクでは済まなかった計算になります。
スコアを見ただけでもそれはすぐ分かるものでしたが、第2セットを落としたことで明らかに気持ちが切れてしまってズルズルと負けるところをライブスコアで悔しい思いをしながら何度見たことか・・・。

ということがあったので、今日もすっかり負け気分に陥っていた(添田くんごめんなさい)のですが、そういう意味でも先にブレイクされて追いつき、その後訪れたピンチを凌いだことに、これまでの添田くんとは違う強さを感じることができたのです。

中盤以降は相手の復調もあいまってかなり厳しい試合だったと思います。
(ファイナルセットのポイント率は50%と相手も同じですし)
それでも昨日書いたことに通じるのですが、どんな形でもタイスコアでゲームを進められれば、調子のいい相手でもミスをしてくれるかもしれない。形はどうであれ、勝たなければ次試合をすることもできないのです。

添田くんのテニスが飛躍的に進化しているのはここ数ヶ月大会を追うごとに感じることで、そこにプラスして、昨日や今日のような試合をもぎとる「勝ち方」を身につけることができれば、接戦をもっとものにできるようになると思います。
たった2試合だけでそれを判断することはできませんが、少なくとも自分よりも上のランクの選手相手にそれができたことは、これまで一歩一歩着実に成長してきた選手にとって大きな自信になることは間違いないはずで、自信がそれをより確かなものにしてくれるのではないかと思います。



今日の試合は本当に長かったので、2回戦にむけて明日1日休めればいいなと思っていましたが、明日試合が入ってしまいました。
予選から5日連続の試合。なんとか頑張って欲しいところです!

相手ですが、イヴァン・ドディグ(36位/クロアチア)です。

お気づきの方も多いでしょうが、クロアチアの選手・・・そう、来月のデビスカップで対戦が予想される選手です!!!

去年のジャパンオープンでとんでもなく強い選手であることを目の当たりにしてしまったので、昨日今日のような展開は望むのは酷だと思っています。
でも、着実に成長を続けている中で、今の力がこのレベルの選手にどこまで通用するのか・・・それを見ることができるのではないかと思います。

悪すぎるドロー運のおかげ?で、去年は何人ものトップ選手と戦いました。
部分的にいいプレイを見ることができたし、ツォンガとはタイブレークにも持ち込みました。でも、セットを取ることはできなかった。
だから、明日は1セット取りたいです!

試合は現地時間17:00(日本時間20:30)スタートの2試合目、日本時間21:30過ぎにはスタンバイですね。

いまさらですが、チェンナイにはライブストリーミングがあり、リアルタイムで試合を見ることができます。
http://www.hahasport.com/v-2/14/92/v-349343.html




本戦ドロー

1月4日オーダーオブプレイ

大会公式サイト


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adidas Tennis | Go Soeda | Yasutaka Uchiyama
(動画上の文字部分をクリックするとフルサイズで見られます)

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